めちゃくちゃ使い勝手の良いブリオッシュ生地

レシピ

ブリオッシュというのはフランスの代表的なパンの一つです。起源はオーストリアのウィーンから来ています。そんなブリオッシュの特徴といえば、卵、バターが大量に入っていることです。これによって製品はフワフワで、時間が経過しても硬くなりにくいパンになります。また配合によってはただ甘いだけではなく料理と合わせやすいものもあるのでその汎用性はかなりあります。さらにさらに、配合の特性上、生地を冷凍することも出来るのでこちらも使い勝手がいい理由の一つですね。今回の記事では配合を紹介しつつ、注意点、ポイントを皆様に教えたいと思います。

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ブリオッシュ1

【配合】

強力粉 100%

食塩 2.1%

生イースト 4%

砂糖 12%

全卵 65%

バター 50%

【ミキシング】  L2M4MH4↓L3↓MH4

【捏上温度】 24℃

【フロアタイム】 45分後パンチ、その後冷蔵で12〜15時間

【ホイロ】 28℃ 80%

【焼成】 200℃ 12分

レシピの細かい説明をしていきます。

まず基本的なことになりますが、パン屋においてレシピを公開するとなると必ずと言っていいほど上記のようなスタイルになります。材料をグラムで表すのではなく%で表すスタイルですね。これをベーカーズパーセントと言います。全部の材料を足すと100%になるわけではなく小麦粉100%に対して他の材料がどのくらい入っているか?というレシピです。最初のうちは違和感があるかもしれませんがしっかり理解すると無駄な量を仕込まなくていいようになります。例えば今日使いたい生地の量は300gなんだけどその場合どのくらい仕込めば300g取れるんだろうっていう時便利なんです。

ミキシングの表記についてはミキサーの速度をL低速、M中低速、MH中高速、H高速と表します。手捏の場合机に叩きつけるのがMHくらいに思っていただければOKです。そして↓の意味ですがこれはここで油脂を入れてください。という事を表しています。上記の場合矢印が二個あるので二回に分けてバターを入れてください。

今回分割重量は載せていません。お好きなグラムでカットしてください。小物を作るときは大体50gくらいで十分かと思います。

自分で配合を載せておいてなんですが私はあまり全卵の%が高いものが好きではありません笑

卵臭いと言いますか、食べ終わった後に少し鼻につく感じが嫌なのでもし同じ意見の方がいらっしゃったら次の配合を参考にしてみてください。

ブリオッシュ2

【配合】

強力粉 50%

準強力粉 50%

砂糖 14%

塩 2.3%

生イースト 3%

全卵 20%

卵黄 20%

水 25%

バター 50%

【ミキシング】 L3MH6↓MH2↓MH3↓MH3↓MH3

【捏上温度】 24℃

【フロアタイム】 45分 そのごパンチして冷凍 分割は冷蔵で解凍して行う

【ホイロ】 28℃  80%

【焼成】190℃ 時間は大きさによる

私がよく使う配合はこちらです。人によっては「なんで水使うんだよ!それじゃあ本当のブリオッシュじゃない!!」と言う人がいそうですが、そういうのは無視します!!笑笑 だってそう言う人だって水が入っていようがいまいが区別なんてつきませんし、万が一「水の入った配合などブリオッシュではない!!」と言われるなら別にブリオッシュじゃなくて良いですって感じですね。

ポイントは二箇所です。

まず粉!強力粉一本だとボリュームが出過ぎるのと食感がごわつくので半分は準強力粉(フランスパン専用粉)にしました。これによって口溶けの良さと食感のバランスをとっています。

私自身初めてブリオッシュを食べた時の感想は「別に美味しいものではないな」と言うものでした。

なぜならブリオッシュの口溶けが良いと言う表現が全く理解できなかったからです。なんと言うかパサパサに感じる・・・これの原因がわかるまではなんでみんなブリオッシュが美味しいと言うかわからない感覚でした。

ブリオッシュは先にも書いた通り卵がたくさん入りさらにミキシングもかなりかけます。そうしてできた生地というのは目の細かいソフトなものになるわけですが、この目の細かいというのがミソで、細かすぎるが故に口に入れた瞬間水分をとっていってしまうのです。スポンジが水を吸収するように。なので少しでも咀嚼回数を減らすように生地の強さを落としました。

もう一つは卵の量ですね。全卵が20%、卵黄が20%です。私の経験上ですが全卵が30%を超えたあたりから鶏卵臭がしてくるので今回は臭いを抑えるため卵黄を使用しています。卵黄を使用する事でよりソフトになる効果もあります。卵黄に含まれるレシチン様様ですね!匂いが気になる方はバニラオイルなんかを入れてもいいと思います。

分割では一度冷凍する事をお勧めします。ブリオッシュはバターを多く含むためどうしても生地が熱に弱くすぐにヘタってしまう為、成形の工程は冷やしながら行うのが良いです。

バラエティ化

ブリオッシュの基本的な呼び名とその他の成形方法について書きます。

・ブリオッシュ・ア・テート(頭の意味)雪だるまのような形をしている基本的なブリオッシュの成形

・ブリオッシュ・ムスリーヌ(布のモスリンの意味)筒状の型に入れてホイロ後十字に切り込み入れて焼成する。生地重量は200g〜500g

・ブリオッシュ・ドナン・テール(パリ郊外の町の名前)小型生地を連結させて焼成。通常25g〜30gの生地を6〜10個型に入れて焼く。

・ブリオッシュ・クーロンヌ(王冠の意味)200g〜500gの生地をドーナツ状に成形しハサミで周囲を数カ所カットして焼成する

・トロペジェンヌ(サントロペの娘)焼成後のブリオッシュにオレンジ風味のカスタードクリームをサンドしたもの。最近ちょこちょこ見かけるように・・・

この他にも、ブリオッシュの生地を薄く伸ばしてグラニュー糖、バターを絞って焼いたり、レーズンを入れてクグロフにしたり、シンプルにクリームを包んでクリームパンにしたりと色々なものに使えます。

むしろ日本の菓子パンはこれで良いんじゃないか?(価格の調整はもちろん必要)と思ってしまいます。冷凍できるというのはかなり作業効率良くなりますからね。ただ問題はアレルギーがクリーンヒットしてるんですよね・・・卵、乳。ここは一番慎重にならないといけないところなの気を付けてください。

まとめ

ブリオッシュは本当に使い勝手の良い生地だと私は思います。少ない生地重量でもかなり窯のび(焼いた時に膨らむ事)が良いので小物なら50g、大きいもので200gあれば十分です。またナッツ、ドライフルーツ、チーズ、肉加工品など、ほぼどんなものでも相性がいいのでまとめて仕込んで使うなんてこともありです。

もし冷凍で一週間以上持たせたい場合には下記の生地改良材もお勧めです。(家庭では量が多いので難しいかも・・・)

もし昔の日本にカステラではなくブリオッシュが入ってきていたらもっと違うパンの文化になっていたのかな?なんて妄想しながら今回書きました笑

皆さんもブリオッシュを上手く取り入れ、オリジナリティと効率の良さを磨いていきませんか??

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