ドイツでの経験3

その他

前回までのあらすじ 四苦八苦しながらも段々とドイツでの生活に慣れて来たウチ青年。パン屋のシェフにも色々な経験をさせてもらい日々充実した生活を送っていました。しかし慣れて来た頃には終わりも近づいて来たのです。ドイツ経験編最終章!!そしてこの期間に学んだ事とは!?

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最後のサプライズ

ドイツでの生活も残すところ一ヶ月となったある日、突然シェフから「今度の休みの日、ウチのびっくりすることが起きる!!」と言われました。

まさかのサプライズ宣言!!笑

サプライズって宣言したらめちゃくちゃハードル上がりますけどいいんですか?って思いましたよ。自分の予想では何か送別会的な事だろうと思ったんですが、びっくりすると言っているのでそれはないかと思ったり、まさか両親が密かに来ていて登場とかも考えましたが、コンタクト取れないしと思ったり、結局分からずじまいのまま当日を迎えました。

当日はシェフの車で移動しやや郊外へ。

そして車を止め私に「お前へのプレゼントだ!」と言って見せてくれたのは

こんな感じのまさかのプロペラ機!!!???

「自分の住んでた町を空から見下ろしてごらん」と言って空中遊泳の体験をさせてくれました。

確かにびっくりすることが起きた!!笑

飛び立つのは知らないパイロットと私の二人。飛行機と違って全てが覆われているわけではなく搭乗口の部分は剥き出しです。結構怖かった笑

でも本当にこの町に来て、シェフと出会えて、いろんな経験ができて幸せだったなと噛み締めた瞬間でした。

ドイツでの経験

ここまで私が書いた文章に『修行』という文字を挙げていないのには理由があります。

まずドイツにはマイスター制度という職人の技術を守る厳しい制度があります。

すごいざっくり言うと専門学校に週に一度行き、その他の四日は全て現場に入るというスケジュールを三年続け、その後マイスターの資格を取るために勉強しテストに合格する必要があるんです。

この状況があって私のしたことはなんでしょうか?専門学校にも行ってなく現場に約一年いただけ、マイスターも目指していない・・・ただの研修生なんです。勿論言葉のあやなので修行という言葉も間違っていないかもしれませんが、私の他にも日本からドイツに来て何年も勉強しマイスターを取得してる方がいらっしゃいます。その方達にこそ修行という言葉はふさわしいかなと思いましたので控えました。

ドイツに行ったからスキルが上がったか?と言われると私の答えはノーです。勿論身につく技術もありましたが、それよりも大きな収穫は『価値観』です。時間がゆっくり流れる中いろいろな小さな発見をして自分の引き出しが増えたことが何よりの財産となりました。

またシェフとは未だに連絡を取り合っていて、ここ数年は一年に一回ドイツに旅行に行ってはシェフの自宅に行き酒を飲み交わしています。人生において大切な人と出会うことも出来ました。

ドイツでの生活がなければ異国の食文化やマインドを知ることさえなかったと思います。旅行では決して経験できない体験が今の私の考え方の一つになっていることは言うまでもありません。過去の自分を評価するわけではありませんが、過去の自分に背中を押される時は今でもあります。

何を求めるのか?

とまあこんな感じでツラツラっと書いたわけですがだいぶパンの話からズレましたね・・・

まあたまにはこう言うのもありと言うことでご勘弁ください。

偉そうなことを言うわけではないのですがこれからパンの世界に飛び込む人、また現在燻っている人、少し勇気を持って自分と違う価値観を受け入れてみたり、違う世界をみてみるのはいかがでしょうか?きっと自分自身が強くなるヒントがあります。ドイツでの生活は今も私の中でかけがいの無い思い出の一つです。

人生一度きりだからまずは自分が幸せに!でないと周りを幸せにはできない!

尊敬する前の職場の社長の言葉を借りてドイツ経験談を締め括りたいと思います。

ではまた!!

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