糖・糖・糖

材料

今日は糖類のお話をします。お砂糖はもちろん、小麦粉の中に入っている糖分がパン生地にどう影響するのか、糖分の働きは甘いだけじゃないんです。とっても重要な原材料になりますので要チェックです!

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糖類の役割

  • 甘みを与える
  • 風味が良くなる
  • 酵母の栄養源
  • 品質が良くなる
  • 栄養が取れる

・・・・・・糖分スゲェーーー!!!!ってなりません?笑

いいこと尽くし!!

それでは上から解説して行きます!

甘みを与えるというのはまぁ大丈夫ですよね、そのままの意味です。

風味が良くなるですが酵母が糖類を分解する時に炭酸ガスとアルコールを発生させます。炭酸ガスは生地を膨張させ、アルコールはグルテンを軟化させます。さらにアルコールは酸とくっつくことによって様々な風味成分を生成します。これが熟成に繋がります。

ここすごい重要です!!

パンにとって魅力の一つともいえる『香り・風味』これは熟成から生まれるものです。よく皆さんが勘違いされているのは、発酵=熟成。これは違っています。発酵の結果熟成も行われるという方がしっくりきますね。発酵というのは結果としてパンの外観に影響が出ます。焼き色だったり大きさだったりですね。熟成というのは食べた時の味、香り、焼き上がった時の香りといった感じで官能に関わる部分です。ゆっくりと長い時間かけて熟成させればその分、風味成分はアップします。

ここでやっと登場するのが天然酵母(と呼ばれているもの)ですよ!!天然酵母と呼ばれるものをなぜみんな使いたがるかと言うとイメージはもちろんありますが、この熟成をさせたいから使っているんです。天然酵母と呼ばれているものは発酵力が強くない代わりに独特の香りを持っています。舐めると少し酸っぱかったりします。酵母の他に多くの菌が存在しているから酸味を感じるんです。そしてこの酸こそがアルコールと合わさっていい匂い、アロマを作り上げていくんです!!天然酵母を長時間発酵させるパン生地作りに使うとこんないい効果が現れるんですね。

糖類を勉強するとこんなことまでわかっちゃいます!!

酵母の栄養源も上記にまとめて書いてしまってたので次の、品質が良くなるにいきましょう。

これは糖類のおかげでパンの焼き色が綺麗につき、食感、パンの老化防止につながるので挙げました。パンの焼き色が綺麗につくと言うのはすごく重要なことで覚えておいて欲しいワードが2つあります。

『カラメル反応』『メイラード反応』

これはテストでます!!学生の皆様まじですよー!!

カラメル反応は何となく想像できますかね?糖に高温で熱が加わると茶色になる反応です。一方のメイラード反応ですがこれは糖だけの反応ではなくタンパク質(アミノ酸)と合わさり熱が加わることで起きる反応です。パンの焼き色はこのメイラード反応の影響が大きいです。

牛乳を使ったパンを作ると焼いた時に独特の焼き色がつきます。これもメイラード反応の仕業です。因みに糖はイーストの餌になると散々言ってきましたが牛乳に含まれる『乳糖』は分解されないんです。なので最後まで乳糖として残りこちらも焼き色をつけてくれます。

栄養が取れるですがこれは単純に砂糖1gで4kcalのエネルギーになります。

糖類の生地・パンへの影響

  • 吸水
  • ミキシング
  • 配合量
  • 老化

吸水ですが、砂糖5%使用で吸水は1%減少します。これは自分で新しくレシピを考える時に役に立ちますね!

ミキシングに関しては砂糖を多く入れる生地は長いミキシング が必要とされます。生地が硬い場合(吸水が少ない場合など)は完全に溶け混ざるまで低速で混ぜましょう。手で捏ねるときは台に擦り付けるようにして混ぜていきましょう。

配合量は砂糖7〜8%の生地までは発酵を促進させてくれますがそれ以上になると発酵を抑制させます。他の材料とのバランスを見ながら入れていきましょう。一般的に糖類の配合量は0〜35%の範囲内だと思います。

パンの味は糖類の種類によって大きく影響を受けます。上白糖なのかグラニュー糖なのか、メープルシュガーなのか、黒糖なのか、最初に糖類を選ぶ時は味にばかり目が行きがちですが他にも影響が出ることを覚えておきましょう。

パンの老化ですがちょっと難しい話ですので触りだけ。糖は生地の中で酵素の力によってどんどん分解されていきます。酵母の餌になるのもこの分解が終わった後の話なんです。そのままだと食べれないから調理するみたいなイメージですね。分解後はいろんな糖になります。そのうちの果糖というのが保水性が強いんです。まあここでは砂糖を配合した生地は老化が遅い!で覚えていいです。

糖の種類

ここでは少し機械的に書いていきます。

  • 砂糖(甘味度100)一般的に上白糖と呼ばれ日本で多く使用されています。真っ白でしっとりした細かい結晶
  • 果糖(甘味度165)フラクトース。甘味の質の良いところは爽やかなあとを引かないスッキリした味です。
  • ブドウ糖(甘味度75)グルコース。デンプンを酸や酵素の力で分解(これを加水分解と言います)していくと最終的にはブドウ糖になります。
  • 黒糖(甘味度110)独特な風味があり特徴を出すには10%前後必要です。カルシウム、カリウム、リン、鉄、ナトリウム等含んでいます。
  • ハチミツ(甘味度75〜80)特有の風味を持つ粘着性のある甘味料です。花の種類によって風味、保湿性が変わります。10%前後入れないと特徴が出にくいです。
  • 三温糖(甘味度105)黄褐色で転化糖が多く灰分がやや多いので味が強く感じられます。
  • 水飴(甘味度35〜50)マルトース。生地に色がつかないのと生地が柔らかくなるのが特徴です。
  • グラニュー糖(甘味度100)結晶の大きさは細かく、光沢がありさらさらした砂糖です。上白糖よりスッキリした味わいになります。

まとめ

一口に糖類、砂糖といっても色々な働きがあるのがわかったと思います。こだわり始めると砂糖のブレンドや甘味以外の効果を狙って使用してくる場合も出てくるかと思いますのでそんなときは頭の片隅でいいので今日の記事の内容を取っておいてまた見返しにきてくださいね!!

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